わたしたちは豊かな地域の森林を創造するための技術集団です

 弊社は森林土木事業の技術提供を行う一般法人として平成元年7月に発足しました。以来、森林をフィールドとするコンサルタント業務(林道・治山・環境・測定等)を全国で行っております。
 組織体制も徐々に拡充され、現在は全国に9支店を配する組織となり、森林技術を専門とする業界屈指の技術者集団となっております。

「日本の山林は歴史的に見ても非常に長い間
大きく荒廃した状態が継続していた」

 森林は、人間社会が発展する一方で衰退を続けてきました。人類の最も身近な生活資源は森林であったからです。日本で初めて山地災害の防止を目的にした禁伐令として記録されているのは飛鳥時代の676年であったそうです。それほど昔から人々の生活を支える資材として森林は消費されておりました。それは時代が近代に入ってからも続きます。明治時代の急激な産業革命時にはそれを支える産業資材として、戦時中には軍需物資として、戦後は復興資材として搾取され続けてきた森林資源は変わることなく衰退しつづけ、日本の山林は歴史的に見ても非常に長い間大きく荒廃した状態が継続していたのです。

「拡大造林による植林後に放置される」

 しかしながら戦後の復興を目指した政府の拡大造林政策と、化石燃料の使用が広く一般的となった燃料革命によって、史上初めて人々の関心から解放された森林は、拡大造林による植林後には放置されるようになり、やがて一見するとかつてないほどの緑豊かな現在の森林の様相を呈するようになります。ちょうどその頃の高度経済成長による人件費高騰も、人々を林業から離れさせる結果になっておりました。

「保育作業が無ければ線香林化して
脆弱な森林となる」

 ところが今度はその放置された二次的な森林は、全国森林の約4割を占めるほどの面積にもなりますが、その手入れ(保育作業)不足が主な誘因となり、そこに近年の局所的集中豪雨などの外的要素も加わって、山林荒廃が顕著になる現在の態様となりました。成長旺盛な一斉林は、保育作業が無ければ線香林化して脆弱な森林となり、鬱蒼とした暗い林内では下層植生が消失して森林土壌表層の流失が起こるのです。

線香林化した二次林(土壌表層も流出)

「持続可能な資源循環型社会の要は
森林資源との共生実現でもある」

 そして近年では人々の関心が再び森林に戻りつつあります。森林の持つ公益的機能が大きく再評価されたのです。具体的には森林自体がCO2貯蔵庫として地球温暖化防止への重要な役割を担う、人々の心を癒すレクリエーション機能がある、そしてクリーンで再生可能な循環資源として、森林資源は再び人類の脚光を浴びることになったのです。人類の目指す持続可能な資源循環型社会の要は、森林資源との共生実現でもあると考えています。またそこには高度な森林技術が必要とされています。

「一人前の林道技術者になるまでには約10年」

 弊社の森林技術は“弊社の”ではなく、“社会の”ための技術です。“経験工学”とも言われる弊社の森林技術は長い森林土木技術の歴史によって裏付けされていますが、それはまさにこれまでに積んできた実績、「量が質を担保する」ものでもあります。
 今後益々活躍の場が増えてくるはずの当業界ですが、近年は山岳地という苛酷な環境下での肉体労働と、高度な頭脳労働の両方が必要とされるためか、必ずしも人気のある業界ではありません。しかしながら森林の中での測量や調査で汗をかき、屋内で図面や報告者をまとめ上げ、クライアントとの折衝までを一貫して行う弊社の業務は、高い矜持と強い達成感が得られる業界でもあります。我こそは唯一無二の技術者を目指すと考える方には向いている業界だと私は思っております。ちなみに、例えば一人前の林道技術者になるまでには約10年はかかると弊社内では言われておりました。
 私は専ら治山技術者として生きてきましたが、「あの難解な現場は私でないと完遂できなかっただろう」と思える経験がいくつもあります。それは誠に勝手な自己満足かもしれませんが、そうした実績が自信につながり、現在の自分を精神的に支える根幹になっていることは確かです。またそれらの経験と実績は、仕事によって得られた私自身の大きな人生の糧であり、これからの自分も支えてくれる支柱であり続けることは間違いありません。

「社会貢献に徹する技術者集団として」

 弊社が目指すのは広く社会から信頼される森林技術提供を継続していくことであり、あらゆる要請に応えるため、これまでに蓄積された技術を礎に、新たな技術開発や倫理観の高い技術者育成に弛みない努力を続けてまいります。
 また私たちは森林を愛し、社会貢献に徹する技術者集団として、今後とも全職員が力を合わせて多種多様な森林技術の提供に取り組んでまいります。

代表取締役 喜 力哉